明日はお教室でございます

 明日は酵母パン教室です。今回は「失敗なしの、そこそこ配合のパン」(コッペパン)を行います。
 前々回から、この時期恒例の「発酵過多」失敗を起こす生徒が続出しております。

 初体験出席者が相次いだときなのに、たまたまリーンな塩パンをやってしまったせいで、ほぼ全滅状態でした。ぞくぞくと寄せられる失敗報告…。挙句の果てには、在籍生徒までもが崩壊生地を作成。「ひろこさん、家に着いたらパン生地がバックの中で爆発していました」。…。爆笑。

 塩と粉だけを材料にするリーンな塩パンは、ほんの少しでもタイミングを遅らせると、発酵過多を起こし、まともなパンとしては焼き上がらなくなります。
 しかし、ほどほどの副材料(適量の砂糖、卵、油脂などの立地な素材)を加えると、このような失敗がとたんに激減。

 写真を見てください。

 写真左側の茶色く色づいたコッペパンは、少量の砂糖、卵、バターが加わったものです。右側の白っぽい大型のパンペイザンは、塩と粉(ライ麦粉と全粒粉も少し加わっている前回と同様のリーンな配合)のものです。
 このふたつの生地は、昨夜7時に、30%種量で、同時に仕込みました。就寝する直前まで冷蔵庫で冷やし、12時半に丸めてボウルに入れて常温(30度)で放置。翌朝の7時半ー8時より成形を開始して、二次発酵、午前10時に焼き上がったものです。種量や仕込み時間、発酵時間は両方とも同じです。

 しかし、リーンな塩パンのパンペイザンのほうは完璧に発酵過多を起こし、焼き縮みして形もいびつになり白焼けの状態になっていますね。明らかに大失敗のパンです。(みなさんが前回焼き上げたものと同様のものを再現してみました)。
 かたや、コッペパンのほうは、焼き色も豊かで、やきあがりのボリューム(フワフワ感)もあり、良好な状態です。

 同じ条件で作ったパンでも、配合する少量の副材料によって、こんなにも違いが出ます。初心者はリーンな塩パンを作りたがるのですが、作りなれないうちは失敗の少ない「そこそこ配合」のものを練習して作りなれる方が、よいかもしれませんね。特にこの時期の塩パンは、絶対に(たとえ30分でも!)タイミングを外せないので、とても難しいのです。
 粉300g、塩小さじ2、砂糖大匙2、粉乳大匙1、卵半分、バター15g。この程度の配合のものを作ってみてください。多少、発酵タイミングを外しても、大きな失敗にはつながらないはずです。