カレーパイはちょうちんオバケになっちゃいました

 カレーパンのデニッシュペストリーパイを試作しようとして、嬉々として仕込んだ私。どろどろと噴出しやすいカレーをマッシュポテトに吸収させてフィリング、パイ生地にはパン種を混ぜ込んで浮きを抑制して…と。まあ、机上の論理的モノの考え方はさほど間違っていたとは思えない。

 が、しかし、本日その机上の論理をオーブンにぶち込んで焼き上げたところ。ははははは!開けてびっくり。マッシュポテトの水分がまだ多すぎた様子でして…。
 水木しげるの漫画に「ちょうちんオバケ」ってあったでしょう。破れたちょうちんに目鼻がついて、破れたところから舌をぴろろろろ〜んとだしているやつ。我が机上の論理はあれと瓜二つ、同じ形相になっていて(ホントに破れちょうちんにそっくりだった)、破れた部分からカレー粉色の茶色い舌を「アッカンベー」と出していた。

 あまりにもアホらしいマヌケた光景だったので、そのまま写真に納めようと思ったのだが、私にだってプライドはある。あわてて撮影用にカレー粉色の舌ベロをスプーンで中に押し込んで、破れちょうちん状態のパイ生地を押さえつけて撮影に耐える形態にしたのでございます。

 机上の論理と理想的出来上がりの幻想は、過酷な現実の壁に阻まれて、儚く消えた。