今週のパン

優しい味のカスタードでいきましょーかっ!
クリームパンです

 5月、緑がどんどん濃くなってきましたね。

おーい、教室のみんな、見てるか〜い 今週のパンは純子ちゃんのご希望をかなえようと思っていたんだけど、変更。参加者が増えて手狭になるので、麺棒がけの必要なものは今回見送ります。そのうち、暑くならないうちにやるので、ごめんね。そのかわり、優しい味のカスタード味の菓子パンです。
 実は私、クリームパンって嫌いで、ほとんど教室ではやっていないんだよ。まともにやるのは今回初です。私は嫌いでも、他の人はカスタードものを好む人が多いようです。よっしゃ、やってみるべえか…。

 ということで、甘いパン生地に甘いクリームをのせて半分に折りたたんで包み、側にピケはってホイロ。今回はマジメにドレして焼成。らしきものになりやんした。キライでも、ちゃあ〜んと作れるじゃん。(人生46年間のうち、まともにクリームパン作ったのは生まれて初めてかも)。

 作り方のポイントは怖がらずに甘くすることです!(…・?ぶははははっ。)菓子パン生地、糖度はメチャ高いです。それを恐れてケチなことをやっていてはクリームパンにもアンパンにもならないのよ。砂糖が生地に対して湿度(親水性の高さのせいで保湿性を高める)保持の役目を果たし、生地の伸びをよくします。糖度をケチると、生地が貧相になるよ。菓子パンにはなりません。本年度から、私は砂糖ケチの悪癖を改めて、良い子のためのお菓子パン作りも推奨することにいたしました!
 ホントはね、ウチの種って菓子パン作りにとても力を発揮するのですよ。イーストと比べて耐糖性が強いからね。中東でも同じ原理の自然発酵種があるんだけど、その種は宗教的な祝日とか結婚式とかに出される甘いご馳走パンを作るためのもの。普段食べる平パンの種はもっと短時間でカンタンに自然発酵させた発酵力の弱いものを使う。ハレの日とケの日のパン作り、種を使い分けているんだね。私たちなんて、毎度ハレの日じゃないですか。おめでたい話です。ヨーロッパでも甘いパンはホリデー用のご馳走パン。あま〜いパンは幸せと平和の象徴なんです。そんなときには絶対に砂糖の使用量をケチらないのね。思い切り、クソ甘くするわけ。

 ということで、幸せを夢見て、平和を祈りつつ、おめでたいパンでも作りましょうね。あま〜くして。