揚げだし豆腐の田楽グラタン

 ふっふふふふふふ。また変なものを作ってしまった。ふつふふふふ。

 この不敵の笑い。

 田楽は豆腐に味噌を塗って焼いたもの。白味噌に木の芽を混ぜ込んで焼くのは京都風。豆味噌を塗って木の芽をのせるのは他地域。

 いずれにせよ、そのような月並みなことは(まともなことは?)やらないのです。乳酸発酵させた豆味噌。これを唐辛子衣の揚げだし豆腐にのせて、小口に薄切りした長ネギをのせ、その上にマヨネーズ(ギョエっ!)をトッピングしてオーブンで焼き上げてしまった。
 感涙モノの美味さ。もはや田楽とは呼べないのです。赤ワインにもぴったり合うボリュームあるお味。

木綿豆腐を4等分に切り、赤唐辛子をまぶして粉をつけ、オリーブオイルで数分揚げて耐熱容器に並べる。豆味噌をみりん少々で緩めて豆腐の上に塗る。ねぎをのせて、マヨネーズを格子に絞り、200度のオーブンで5分焼く。木の芽を飾って出来上がり。乳酸発酵させた豆味噌は長期熟成のハードチーズのうまさ。なんとなくイタリアン系の香りがする田楽となりました。

 乳酸発酵の豆味噌チーズ。これはなかなか使えますよ。仕込みたての発酵途上の豆味噌でもOKです。初期発酵のうちは焼き物にすると「珍味」です。最初のうちは乳酸発酵するからね。
 金曜日にみんなが丸めた今シーズン最後の味噌玉はすでに白いカビが生え始めています。木曜日に来る頃にはウグイス色のカビになっているはずです。その日のうちに、すぐに仕込めますよ。塩水の用意をしておいてください。麹カビを自家採取したい方は絵筆の用意を。自家採取の種のほうが、市販の種麹より、発芽が早い!やはり種のイキがいいのかな。名札の旗を立てた味噌玉がころころ並んでいて、可愛い風景です。