梅酢

 重石をのせた塩漬け梅から、1日たつとこのうおいな水分が上がってきます。

 これが、梅酢です。梅から滲み出たジュースです。この梅酢に漬けておき、梅干しが完成します。

 ですから、この水分をこぼしたり、捨てたりしちゃダメですよ。

 私、生まれて初めて梅干しを作った学生時代(19歳だったわ)、それを知らずに、梅さけをザルにあけて、梅酢をじゃーっとしてちゃったのさ。

 で、梅だけをかかえて隣の大家のおなちゃんちに行き「おばちゃん、これに赤シソをどうやって入れればいいの?」。

 おばちゃんは、「ひろこちゃん、梅酢は?」

 はあ?うめず?・・。キョトーン。「梅酢は、まだ買ってきていないよ」。

 次は、おばちゃんが、キョトーン。

 私がしでかしてしまった失敗をおばちゃんはすぐにさっして爆笑。

 結局、おばちゃんちの梅酢を分けれいただいて、始めても梅干しづくりは成功(?)しました。(失敗に等しいものがある)。

 さすがに今は、そのような失敗はなくなりましたが、粗相してこぼす、間違って容器を割るなどの失敗はたらかしましたね。

 まあ、あまり進歩していないわけよ。

 進歩しないまでにも、この梅酢に塩梅が浸っている限り、梅干しなり梅漬けなりになるので、心配ご無用。

 ともかく、梅酢を上げてください。

 そして、梅酢を捨てず、こぼさず、ひっくり返さず、蹴飛ばさず。ここがポイントです。

 そろそろ赤シソも、店頭に並び始めましたね。梅酢と合わせると、美しい赤に発色します。それが、赤梅酢。

 この赤梅酢に塩漬け生姜を漬けこむと、紅ショウガになります。