乱れ焼き

 あ、あかんわ、こりゃ!

 先ず、第一に発酵オーバーを警戒して早く焼成開始していまったこと。早すぎです、若すぎだった。やはり、夜まで待つべきだった。

 そ、そして!

 ものの見事に、みんな好き勝手に身を持ち崩して乱れ焼き。二つと同じ形のものがない。

 まるで積み上げて崩れ落ちる直前の古新聞のようだ。

 その上!

 中学生の時から今まで(51じゃ)後生大事に使っている旺文社シニア英和辞書のように、ぺらぺらと1枚ずつ剥がれ落ちてくる。ごく薄い皮1枚ずつね。はらり、はらりと…。

 これを人様に送ったら、着いた先で背表紙の取れた本のようにページが散乱し、とんでもないことになる。

 危うすぎて、ほとんど触れもしないようなパンにしてしもうた。

 このようなものは、卵牛乳に浸けこんでフライパンで焼き、フレンチトーストにでもするしかないわ。

 無残な姿のご報告でした。お粗末さま!