糠味噌の奥の手

 春先に冬眠から覚めて美味しく復活したと喜んでいた糠床ですが。

 ここのところの奇妙な天気で、すっかりご機嫌斜め。発酵が停滞して、冷たい床のまま4月を迎えました。

 例年なら、美味しい春の糠漬けを楽しんでいる時期です。

 この手のものは、天候に敏感ですね。ストーブの傍で人為的に温もりを持たせても、やはりご機嫌斜めのままでした。ちべたーいの。かたーいの。フカフカにならないの。

 床わけを希望している教室の人もいるので、なんとか早く立ち上がってほしいのです。(=温もりを発して、フカフカと呼吸して、柔らかく膨らんでほしいのです)。

 南風の強い本日。

 こうなりゃ、もう奥の手です。

 ごはんちゃんが持ってきた桜の花の蜂蜜が、まだ少し残っていました。たぶん、非加熱のはず。パン生地だって、あれほど発酵を早くしちゃったくらいだもの。

 うふふふ。こりゃ、使えるわ〜。糠味噌の発酵促進に…・。

 ということで、ティースプーン2、3杯残っていた蜂蜜を糠床の中に混ぜ込みました。天然酵母を期待してのことです。

 ぬ、ぬ、糠味噌酵母…。発酵して膨らんだら、パン種にもなるかもしれんぞ。

 ははははは!さぞかし、臭くて酸っぱいパンが焼けるであろうよ。

 まあ、アホな冗談がともかくとして。(いえ、冗談じゃなく、焼けますけどね)。

 パン生地も糠床も、似たようなものなので。(パン生地の方が、ずっと単純で付き合いがラクですけど)。「強力発酵促進剤」で、目覚めさせようという魂胆。

 桜の花の蜂蜜で…。

 目覚めよ!

 ○○○の商人。