アタの塩パン


 アタはインドの無発酵パン、チャパティーを作る全粒粉です。

 これ、近年のお気に入りの粉。

 発酵が生み出す糖化が高いので、発酵パンを作っても、粉の自然な甘さがよく出るの。

 グルは中力くらいなので、パンを作るときには、強力粉もブレンドしています。

 普通のパンのように成形して、オーブンで焼いてもいいし、薄く伸してエスニックな平パンに焼き上げてもステキに美味しい。

 でも、やはり。アタには平パンがよく似合う。

 平パンは、好みの具を包んだり、のっけたり、すくったりして、いただけるのが魅力です。

 丸のまま、上に野菜やチーズをトッピングして焼きあげると、ピザにも早変わり。

 平パンは、大昔から世界各国で食べられてきた原始的なパンです。

 丸くて平たいのは、食事に集まった人みんなに平等に分けて、みんなが食べられるようにするためなんですって。

 なんて、心優しい形のパンでしょう。

 中東、地中海諸国、アフリカ、インド、中国大陸に広がる平パン食文化。

 これぞ普遍、パン中のパンじゃござんせんかっ!

 ささ、皆の衆。クープが盛り上がらないだの、窯伸びがしないだのと、ケチな小手先のことなんかで悩まずに。

 どでかい気分で、大らかなパンを生み出そうじゃござんせんか。

 パンの心はね…みんなで、幸せに分け合って食べること。そして感謝して、平和をかみしめること。

 クープだの窯伸びだの内相だのって、ションベン臭いこと言っているうちは、あーた、んなもん、ホントのパンじゃござんせんよ。

 大らかで、丸やかで、平らかなものが、パンってもんでい〜。

 今週のパン。アタの塩パン。

 円めてもよし、伸してもよし、中華鍋をひっくり返してもよし。勝手にしあがれパンです。