こんなふうにズル

 気温や湿度が高くなってくると、生地はつるみがちになりますね。

 吸水も低めになってくる。

 人間が弛緩してダラケたくなる時期に、パン生地にだけはダラメるなという方が、身勝手な話でしょう。

 弛緩する季節なんです。

 もし、パン生地がどうしてもダラケたいと言うのでしたら、それに抗わず、平パン的な成形に持ち込めばいいのです。

 リュス的に断ち切るのも手。

 成形生地を焼成前に指孔開けて、ぺったんこパンにしても食べやすい。(奥右、中に餡を挟んだ後、焼成前に指孔開けてつぶしました)。

 こういうときにはね、押してもだめなら潰しちゃう。毒を持って毒をせいすのよ。

かえしの話のぶり返し

 太くて腰の強い山形の国産そば。

 蕎麦の味がして、とてもウマい蕎麦でした。

 藪そばどころは、大藪そば…。食べ応えのある蕎麦です。

 この「ごついやつ」に、ぎったりと合う蕎麦つゆのかえしを作りました。

濃い口醤油200cc、みりん100cc、きび糖大さじ2

 みちんと砂糖を煮切った後、醤油を加えて80℃まで加熱。(沸騰させてはいけません)。

 原材料は厳選です。同じレシピでの、原材料がおしまつですと、そのようなものにしかなりません。

 ちなみに、私はこの手のものの濃い口醤油には、近藤醸造のごろべえ醤油を使っています。がっつり江戸前の味と風味。パンチあります。

 このかえしを、リーンな薄焼きパンの焼きあがりに、ひとはけ塗ると香ばし風味になります。

 食欲のないムシムシ暑いときでも、生唾ゴックンものです。