寒いっ!

 今シーズン初の20度下回り、今朝は19度。さむっ!そのうち、冬が来るんだなあ。

 意味もなく白和えの画像。昨日の教室の料理の一品。教室準備中のあわただしい時間に撮ったので、不味そうにしか写っていないけど、好評でしたよ〜。

 教室の料理は、お酒が飲めない人でも楽しめるように、メインディッシュ2品以外に、和風惣菜を三種類、お重箱三段分を用意しています。

 当日のメインを考え出すのも楽しいんだけれど、私が一番大事にしているのは、やはり、なんでもない和風のお惣菜の方なんです。

 これは教室のパンなんか、まったく意識せずに、地場の畑もの、季節の旬もの、栄養バランスがよく、かつ、彩りがよいものを意識して作ります。早い話が、自分が好きなものを勝手に作っているだけなのよ。

 きんぴらごぼうだったり、ひじきの煮物だったり、切干大根の炒め煮だったり、野菜のうま煮だったり、酢のものだったり、青菜の煮びたしや、和え物だったり。

 お重箱の蓋を取り、段々をはずして並べていく教室の人たちの子供に戻ったような笑顔や歓声!それが私の大きな喜びと作り甲斐になっています。ですから、私、お重箱に料理詰めるの、大好きなんですよ。

 なんでもない料理なのに、みんな、子供みたいにキラキラの顔つきになるんだもん。

 食材の足の速い夏が終わり、涼しくなったら(寒くなったら、かな)作りたくなるのが、白和えです。

 国産大豆の美味しい豆腐屋さんが引き売りにきてくれる豆腐を使います。ここの豆腐は絹ごし豆腐だって、味が濃くて食べ応えがあるんです。

 ですから、白和えには絹ごしと木綿半々をブレンドして使っています。

 具にする野菜は前日に下ごしらえして、しっかりとした味付けをして、一晩味をなじませておきます。コンニャクや干しシイタケなどの含め煮は、濃い口しょうゆを使い、甘辛く。ニンジンやインゲンやゴボウなどは、白醤油を使い、色鮮やかに。

 和え衣は当日に作ります。豆腐はさらし布巾とタオルに包み、2,3時間ほど水切りします。

 ゴマは、自分で煎って、あたり鉢で当たり滑らかにペーストするのが一番なんだけど、教室当日は準備が忙しいので、「白ゴマペースト」大さじ3くらい(市販品)と、水きり豆腐1丁分をフードプロセッサーで、ガーするだけ。調味料は、白醤油、みりん、砂糖を各大さじ1、塩適量を一煮立ちさせたものを同時に加えて、ガーします。

 味をなじませて落ち着かせておいた具をこの和え衣で和えます。

 豆腐というシンプルな素材勝負の簡素な料理ですが、手をかけたらかけたなりの美味しさに仕上がるというのが、奥深い料理です。

 淡い味付けの和え衣をまとった野菜は、それぞれ別々の味わいに炊き上げておくので、薄味でも食べ飽きるということはありません。

 子供のころ、「ごますり」をよくやらされましたっけ。大きなあたり鉢でした。ともかく重いので、すりこぎを力いっぱい回しても、鉢は動かなかったなあ。

 ごますりのご褒美は、あたり鉢の内側にへばりついた和え衣の残りをなめさせてもらえること。

 最初のうちは、指ですくい取ってなめるんだけどね…。最後は、頭をすり鉢に突っ込んで、舌でペロペロと溝の中まで、なめまわすのよ。まあ、なーんて、お上品なお子様だったんでござーましょう。

 白和えで、一番美味しいところは、あたり鉢の底だったな。

 お里が知れるお話でした。