ブリあらの季節ですね〜♪
鮮度の良いアラは、塩仕立ての「ブリ大根」にするのが、うちの定番です。
普通、ブリ大根って、濃い味付けの醤油味でしょ…。
でも、大根の甘みや、脂ののったブリの旨味や、煮汁の風味を味わうには、塩仕立てのほうが美味しいように思えるんです。
ブリあらは、たて塩をして座りを良くしたあと、ゆでこぼして血液部分などの汚れをきれいに取り除きます。
大根は大きめの乱切り(今回は輪切り)、米のとぎ汁で煮てアクを洗い流し、糠臭さを取り除くために、水でもう一度ゆでこぼします。
下ごしらえさえ、きちんと済ませれば後は簡単。
多めの酒、だし汁(昆布、干し椎茸、鰹節)、塩・白醤油・みりん少々、薬味に薄切りショウガ、鷹の爪、長ねぎをひそめて、さっと煮るだけ。20分以内でね。長く煮すぎると、生臭みが出るから、魚って。
煮えたらすぐに火を止めて、そのまま放置。(冷める間に、旨味が落ち着きます)。
いただく直前に、さっと温め返して器によそいます。隠し味の薬味は取り除き、新たに生姜の針や、輪切り唐辛子などを飾るとよいでしょう。この温め返しのときに、ほんの少しの濃い口醤油を滴らせ、コクを添えると、醤油の風味も香り立ちます。
あら煮は、豪快にして繊細なオヤジ料理。骨の髄をチュッチュと吸って、器を持ち上げて汁をズズーっとすすってくださいな。
「あら煮はね、音を立てて、お行儀悪く食べるのが、一番ウマイんだよっ!」と言いながら、教室でも出します。教室の定番料理でもございますね〜。みんな、私の作るあら煮が大好き。オヤジになりきって、ズズズーっ・・だもんね。
お汁を透明に仕上げたいときには、沸点まで煮立てませんが、白濁させて円やかにしたいアラ煮は、煮たてると汁が白濁します。濁した白汁仕立ては、澄ませた汁とは、また別の旨味があります。タラとか、鮭とかは、白濁させた汁の方が美味しいような気がするわ。