水出しの昆布鰹ダシ

 先ほどの赤っ恥さらし「発酵過多・今週のパン」を早々に更新いたします。

(証拠隠滅にはならんが…・)。

 手間いらずの「水出し」の昆布鰹ダシです。

 若い人に「ちゃんと、出汁くらい引きなさいよー」と、オバサン臭いご忠言をいたしますならば…。

 必ずや「時間がない」「忙しい」「めんどくさい」「火口が1個しかないんだから、出汁など引いてる猶予がないのよっ!」と、叱られてしまうのが常です。

 しからば!オバチャマが、よいことを教えてあげようじゃないのっ。

 なんつーことはない、簡単な話よ。

 蜂蜜などの空きビンに、昆布、鰹節、水を入れて、冷蔵庫に一晩〜1日ほど置いておくだけで、ほーら、こんなに濃くて旨味のあるだし汁が、できちゃうんだから〜。(写真・左)。前の日の夜にでも、やっておけばいいのよっ。

 一番だしは煮だす必要はないわ。ざるで濾して、そのまま液汁をダシとして使っていいのです。

 ダシをザルで濾すのが面倒という場合は、出し用紙パックなどに昆布と鰹節を詰め込めばいいわ。

 水出しで引いた後の出汁がらで、二番だしも引けますよ。ダシがらに水を足して一煮立ちさせて漉せばいいの。(写真・右奥)

 一晩放ったらかしの手間なし「水出しダシ汁」で、忙しい朝だって美味しい味噌汁が作れちゃうんだから〜〜。手抜きだけれど、味は本物よ!

 アゴなどの煮干しダシも、煮るよりは、水出しのほうが、ずっと上品で澄んだ煮干しダシが引けるんだよー。

 たしかに、昆布鰹ダシは、ゼロから丁寧に引くと、手間暇がかかりますよね。昆布をゆっくり低温で抽出するのに15分前後、昆布を取り出して鰹節を入れて、濾してしたませて…(ぎゅっと搾っちゃダメよ)。最低でも20分はかかりますものね。仕事前の忙しい朝になんか、やっちゃいられない話よね。

 でも、この「水出し」なら、その20分をナシにできるわよ。すぐに使えるわ。煮だしたものよりも、雑味や臭みが薄く、逆にこの方が良いくらいだよ。

 日本料理の本などを見ると、目一杯贅沢な材料をしこたま使い、コテコテに丁寧に引くのが本道らしいけど…。料亭のプロのマネなんかする必要はないの。

 オバチャマのマネをなさいませ。あたくしだって、仕事前の朝は忙しいんだし。夜は夜で、酒飲むのが忙しいし。

 あたくしだって、ヒマなんかありませんよ〜。

 これ、次に出したい本の原稿ネタの一部なんでござーますの。オバチャマはヒマなお遊びで、ブログ更新してるわけじゃ〜ござんせんからね。

 ささ。時間がないだの、火口が足りないだの言わずに、美味しいダシ引きで、美味しい料理を作って、ちゃんと飯食いなさいよ〜〜!新米が美味しい季節なんだから〜。

 

発酵過多・今週のパン

 また、やってしもた。

 発酵過多じゃ。

 今回は、ホイロ爆睡じゃないですわよ。飲み過ぎ忘れでもない。

 「栗の皮むき」没頭作業によるライ麦パン生地ののホイロ忘れです。

 栗の皮むき、好きなんです。何も考えなくてすむ単純作業が、ストレス解消になるのよ。鬼皮むいて、渋皮のスジスジをペリペリはがし取るのが、ううっ、たまりませんわ〜。

 徳島から、すごく美味しい栗が、段ボール箱一つ送られてきたのよ。

 地元・国分寺の栗よりも、皮が薄くて甘くてホクホク。山栗かと思ったのですが、「山栗は、もっと小さくて、もっと味が濃いんよ」栽培栗なのだそうです。

 ゆで栗だけでは食べきれないので、渋皮煮だの、甘煮だの、八方だし煮だのに加工しておかなければ…。

 秋の夜長。

 パン生地を発酵させながら、ゆるゆると呑気に栗の皮むき。ああ、何か平和だなあ。

 この平安感が、運の尽きよ。途中まではパン生地のことが頭にあったけど。以降は彼岸の人。皮むき禅修行。なーんにも考えなくなちゃった。至福の時。

 世俗の世界に戻ったのは、鬼皮のかけらが人差し指の爪に食い込んだとき。

 いてっ!小林多喜二の拷問の痛みでございます。で、我に返って「パンパンパンパン」生地を発酵中だったんだーっ!

 時遅し。すでに2時間ほど余分に時間が過ぎていました。ライ麦パンは、発酵が早い上に、タイミングを外せないので、完全アウト。焼き上げる前から、すでに情けない表情になっているパン生地でした。

 中種に転用しようかとも思ったのですが、焼き上げてしまいました。「まねしてはいけませんサンプル」になるもんね。

 あーあーあー。また、作り直しじゃ。