と、言うことで話は、今週の教室パンに戻ります。
本日は、普通のご飯ではなく、黒米のパンの方です。
これは先日の「残りごはん活用術」とは違い、わざわざ炊くのです。
黒米はもち性の玄米状態なので、普通のご飯のように炊くと、火通りが遅くて硬いです。ですから、一晩、十分に浸水してから、全粥状に炊き上げたものを使います。
中種150g、小麦粉300g、黒米全粥150g、塩小さじ2、砂糖大さじ1、水185cc
もち性なので、かなりネバ付きます。ですから、真面目には捏ねません。テキトーよ。
米のおかげで、発酵は早いですね。(30度で5時間ほど)。途中、2,3回、パンチを入れて丸めなおして、腰をつけます。(それでも、腰はつかないけど、パンチ入れが風味をよくしてくれます)。
ところで、黒米のみならず、ご飯類をパン生地に配合する場合、水分量があいまいになります。
ええ、いいんですよ、あいまいで。テキトーでいいの。
もし、ゆるい生地になっても、気にしないでください。そのまま発酵させて、ダラダラ〜っと膨らませます。(パンチ入れはサボらないでね)。
発酵が完了したダラダラ生地をガス抜きし、天板に移して、二次発酵1時間。
生地表面に上新粉を振りかけて、スケッパーかカードで、グサグサッとカット。高めの温度で焼き上げます。
クラムはリュス系のでっかい穴っぽこ…。
これが、うまいんだな〜〜〜♪
このイイカゲンでテキトーな「ごぱん」は、フランスパン好きに大人気。まさしく、苦労知らずのリュスティックなんだわさ。
ご飯入れるだけで、フランスパンになっちゃう。あははははは!
で、さらなる「本題」に入ります。毎度のことながら、前振りが長すぎる。
「ごぱん」の水分に、お米のとぎ汁を使っているんですよ。
「ゲッ!?」なんて、言わないでくださいよ。お米のとぎ汁って、栄養あるんですよ。お米のオッパイですよ。
昔々、母乳が足りないときには、お米のとぎ汁をオッパイの代わりにしたそうです。赤ちゃんが育つんだから、栄養あるのよ。
コメ農家からいただく米は、とぐと濃いとぎ汁が出ます。捨てるのが、もったいなくて…・。今は、新米の季節でしょ。濃いとぎ汁すら貴重なものに思えてくるんです。(古い米のとぎ汁は使わないけど)。
お米のとぎ汁に混じったヌカ成分も、天然の発酵促進剤になります。どうです、お米って、エライでしょう。すごいでしょう。