ご飯ペーストで捏ねるパン・黒米パンと白飯パンのプルマン

 新米も盛んに出回って、ご飯の美味しい季節です。

 ほんの少しだけ、残ってしまった冷ご飯。どうしておられますか?

 トーチャンと子供には、炊きたての新しいご飯、カーチャンだけは、冷ご飯を温め返して…つー感じの、健気な母が多いことでしょう。

 今週の教室パンは「ご飯ペーストで捏ねるパン」です。

 写真;左側は、黒米、右側は白飯(ゴマ入り)で捏ねたプルマンブレッドです。

 (残った)ご飯150gを1カップの水で炊き、お粥にします。(煮えがたったら、すぐに火を止めて、蓋をして放っておいてください)。

 冷めたお粥をフードプロセッサーで、ガーします。お粥さんは、粒のないペースト状に変身します。

 小麦粉300g、塩小さじ2、砂糖大さじ2、上記のご飯ペースト全部、水75cc、中種150g、(好みで、ゴマ50g、バター10g)

 上記が材料です。(白飯パンのほうの材料)。

 お粥さんの粘りのせいで、生地はべたつきがあり、捏ねにくいのです。ですから、あまり頑張って捏ねなくてもいいんですよ。

 お粥さんが、糊化生地同様の役目をして、たくさん捏ねを入れなくても、しっとり、ふんわりとした、やわらか〜いパンになりますよ〜〜。

 捏ねが少ないので、クラムのきめは粗めです。フランスパンみたいな穴っぽこが開きますが、気にしない、気にしなーい。粗野な感じがいいんですよ。

 小麦粉以外の材料(ご飯)などを配合すると、所詮、グルが低下して、製パン性の低い生地になるのです。製パン性の低いものを頑張って捏ねるのは無意味です。

 製パン性の低いパンには、それなりの美味しさがあります。

 (ですから、分割量は、普通のプルマンの比容積算出より、多くしなくてはいけません。)

 で、この「ご飯ペースト」。パン生地をふわふわ柔らかにしてくれるだけじゃございませんぜ。なかなかの役立ちモノなんです!

 ロールキャベツや、煮込みハンバーグ、シュウマイや餃子などの挽肉料理の具の中に少し加えてみてください。

 あーら、不思議。いくら煮込んでも、お肉が硬くならず、パサつかずに、しっとりふんわりしていますよ〜。これも、お米の力です。(ただし、調子に乗って入れすぎると食味を下げるので注意)。
 また、キムチ漬けを作るときにも、少し加えてみてください。キムチにとろみと甘みがつきます。

 ほんの少し残ったご飯。酵母パン作りに役立て、料理作りにも役立てください。フードプロセッサーでガーして、粒のない糊状にするのが、「しっとり力」のポイントです。