リスさんのホッペタっこ・その2

 午後5時過ぎの夕方です。

 外は、もうすでに、真っ暗です。日が短くなりましたね。午後からの陰が、長〜く伸びる時間も、ずいぶんと早くなりました。

 秋ですね〜〜〜。

 たった今、「冬眠前のリスさんのホッペタっこ」(ミューズリーセンメル)が、焼き上がりました。

 水分量85%の方です。

 アップを焦ったせいか、出来は良くありません。(撮影のための、日没時間を気にしすぎました。でも、結局は、自然光には間に合わず、蛍光灯とスタンドを灯して、写真を撮りました。)

 水分量の多いパン生地は、本当にタイミングが、難しいですね。

 バゲット型に成形した方のパン生地の焼成は、失敗しました。本来なら、成形せずに、ケース詰めか、断ち切りかで焼成に入るのが、ベターな配合です。

 コテコテと成形しているうちに、生地をいじめてしまい、底広がりのスリッパみたいなパンにしてしまいました。

 真似してはいけません。こういう生地は、コテコテ成形せずに、ガス抜きせずに、断ち切っただけで、焼き上げるほうがいいのです。

 とは、知りつつも、小型の丸パンの方でも、遊びを入れてしまいました。

 中に、半乾しにした国分寺産の「いちじく」と「柿」、そして、ローストしたクルミをムギュムギュ詰めてしまったのでした。

(写真で見えますか?ジャリジャリ食感のいちじくと、香ばしいクルミが、パン生地の中に、ムギュムギュ詰まっているのが。クープ入れのカッター代わりに使ったセンメル型の切れ目からも、いちじくの汁があふれ出しているのが。)

 乾している途中から、空模様があやしくなったので、「半乾し」です。意図したものではありません。

 お空次第、お天気次第、そして、私のボケ頭次第。あるがままよの「リスさん」のほっぺたっこパンになりました。

 でも、まあ、めんこいもんです。

 野生のリスか、キタキツネか…みたいに、飾り気のないパンになりました。

 この程度のもの。あるがままよですわ。

 明日、土曜日、教室です。みなさま、道中、お気をつけていらしてください。

 

リスさんの頬袋

 冬眠前のリスさんが、食い散らかしたあとみたいに、乱雑な写真でしょ。

 ナッツ&シードのミューズリーを40%配合したリーンなパンです。

 実は写真のパンは、本命ではないのです。写真のものは、「フツーの水分配合」で作った方のパンです。

 考えていたのは、水分を80%以上も配合したユルユルの生地です。水分が多いと、気泡がでっかくなり、野趣あるパンになります。

 写真のもののように、きめ整った小さな気泡の締まったパンではなく、ブハブハにしたかったのです。

 冬眠前のリスさんの頬袋みたいに、ブクブクに膨れた野趣あるパンをイメージしていたのです。雪が降る前の森の中みたいな、秋の匂いのパンにしたかったのよ。色とか、形とか、味とか、ぜんぶ。

 で、水分配合85%の方の生地を夕べ、発酵過多にしてしまい、大失敗こきやんした〜!

 明日、教室だというのに、まだ、本命の方のユルユル生地のブハブハのパンが作れていないのです。(しょうがないので、本命ではない方のパンの写真を載せました)。

 水分80%というと、イングリッシュマフィン生地くらい。90%になると、エジプトのパンのエイシ生地くらい。

 水分が多いと、メチャクチャ発酵が早くて、油断も隙もないのです。

 ユルユルの生地を一次発酵中に、何度もパンチ入れて、どんどん締めていくの。3,4回くらいは、パンチするね。30度保温ですと、4時間くらいで行っちゃう。

 60分おきにタイマーかけて、パンチを忘れないようにするんだけれど、最後のタイマーのときに、終わったとホッとして…。

 安心したとたん、そのまま、忘れちゃった。

 数時間後に「ギャッ!」と、思い出して生地を見てみたけれど。

 そこには、ゲボゲボに泡を吹いた地獄谷のような物体があるだけだった。

 ミューズリー入りの中種が、たくさんできちゃった。

 最終戦、これから、再度仕込んで、意地でも完成させますわ。

 ちなみに、味噌玉のコウジカビのほうは、無事に完成いたしました。子種を採取しなければ…。