何も言わずに食べさせると、この味を豆味噌と言い当てられる人は、ほとんどいませんね。
「キャラメル?」「エスプレッソ?」「メープル?」
ブ、ブーッ。豆味噌だっぴょーん。「ぎょえ〜〜〜!うっそー!」
豆味噌の旨味と風味の底力を知らぬアホ日本人どもめが〜〜〜!と、人さまをバカにしくさるのが、おもろくて、ついつい作ってしまう「豆味噌クロワッサン」。
こんな理由で、クロワッサンを作るホンマモンのドアホは、私くらいしかいないね。
豆味噌は別名「たまり味噌」などとも言われ、たまり醤油のもろみと、ほとんど同じようなものです。
日本の醤油ほど、複雑な旨味と香りを持った調味料は、他にないでしょうね。以前、何かで読んだことがあるけれど、醤油の風味には50数種類もの香りが含まれているそうです。
五味が渾然一体となり、豊かな風味を生み出します。その風味は複雑な発酵過程から生まれてくるものです。コウジカビを育成させた味噌玉を眺めるたびに、なぜ、こんなものから、美味しい調味料が生まれてくるのかと、しみじみ可笑しくなってしまいます。(ちなみに、コウジカビを生やした味噌玉は、キノコそっくりの匂いです)。
その50数種類の中のひとつには、「バニラ」というのまでありました。
お菓子やパン作りに使っても、無理なく美味しさに変ってくれる調味料です。
特に、バターなどの油脂類と合わせると、バターの風味と結びつき、別物の香り高さと旨味が誕生します。
明日のパン教室は、豆味噌ベーグルです。
恒例なら、写真のようなペストリー生地をやりたいところなのですが、残念ながら、バターの入手が困難です。(普通のパンと違い、差し替え生地が、何段階も必要になり、下準備に、かなり大量のバターが必要になります。)
豆味噌クロワッサンじゃなく、豆味噌ベーグルになっちまいやんした〜。めんご。