自分のボケが、しみじみ、やーんなっちゃった日

 みなさん、毎日のメシづくりのダシは、何を使っていらっしゃいますか?

 わたしゃ、昆布、干しシイタケを一晩水に浸した水で、本枯れ鰹節を引く和風だしを毎日、必ず、1リットル引いて、それを普段の味噌汁だの煮物だのの出し汁に使っています。

 しかし、本枯れ節に関しては、毎度、削るのが、メンドクセーので、削ってあるものを行きつけの店で、ずぼらこいて買っておりやんした。血あい入りが好きですね。コクがあって。

 (昆布は、北海道の母が、毎度、たくさん送ってくれます。椎茸は、自分で乾して、干し椎茸にします。つまり、本枯れ節の鰹節の入手だけが、問題だっただけです)。

 最近、行きつけの店で、本枯れ節が置かれなくなりました。代わりに、普通の鰹節。

 本枯れ節に比べ、鰹節には、底味の深さがないですね。上味だけですね、あれって。

 悲しい。毎日の普段メシに、いつものウマさがないんです。やはり、本枯れ節じゃなきゃいけない。

 悲しい私は、娘が買ってくれた本枯れ節のカビをこそげ落とし、鰹節にふりかけてしまったんです。普通の鰹節を本枯れで、カビ付けできないかと思って。

 そんな単純なことでは、種付けできるわけないんですよ。わかっちゃいるけど、やっちまう。ダメモト精神です。

 御馳走とかさ、立派な料理とかじゃなくてさ、普段の、いつもの毎日のメシにだけは、本物の美味しさを底力にして、ホントに美味しくしてあげたいものですよね。さりげなく、本当のうまさにしてあげたい。

 日本料亭だのレストランだのの、上乗せモノの高級料理なんかとは違う。毎日の、ダサい日常茶飯事が、大事なんだよね。

 なんでもない毎日の、御馳走でもない、人にも見せられないような、日常の「食べ事」で、人の心身は、育って、豊かになっていく。…と、思っているんです。

 本物のダシとか、調味料とか、すごく、大事だと思うんだよね。

 なくなっていくのは、残念なんだわさ…。んじゃ、自分で、作れねーかなって、思ってさあ…。

 南国の漁師さん、鰹節作りの職人さん、本当にありがとうございます!入手できなくなってみて、はじめて、しみじみと、その貴重なお仕事の深みと、ありがたみを感じます。

 わたしゃ、うまく、鰹節や本枯れ節は、作れません。

(無題)

 右手に見えますのは、カステラボーロでございま〜す。

 左手に見えますのは、仙台の味噌パンでございま〜す。

 どちらも市販品でございま〜す。

 私の試作品とは、やはり違うのでございま〜す。

 どちらとも、水飴と膨張剤は入っていますが、仙台の味噌パンの方には原材料に卵の表記はありませんでした。

 この際、卵を入れず、水飴を加えて試作してみるべえか…。

 本日は、北海道方面へ送る「幻の銘菓・麻衣くっきいのパウンドケーキ」(?)を山ほど焼く日です。教室のサンプルパンも焼きあげなければいけない。麹の原稿も完成させなければいけない。

 忙しい…と、じとーっと、やーらしく焦ってはいるのだけれど。

 でも、味噌パンの試作をしたくて、しょーがない。

 思い通りにうまく作れないものに、しゃにむに挑むのが、一番、面白い。特に、膨張剤をうちのパン種に代えて作るのが、難しくて面白い。

 味噌パンも「酵母焼き菓子・駄菓子屋横丁」の仲間に入れるんだ!