朝っぱらから、大捜索でした

  呑気に写真などを撮っている場合ではなくなっていました。

 もう、いい加減に、自分の本の原稿書きに戻らなければ、来年、また痛い目に会って、泣きを見るぞ…と。

 そう思って。「仕事だっ!」

 原稿書きのその元の原稿レジュメ、つまり、手書きで紙に走り書きしてある「ボロ紙の寄せ集め」をゴミの山の中から取り出そうとしたのです。

 このゴミの山は、請求書、督促状、支払証明書、個人的な手紙や葉書なども混じる「紙の山」です。でも、大部分はプリントアウトした原稿や、その前の手書きの走り書きメモの紙類で、目も当てられない乱雑さです。

 しかし、その「夢の島」から、一番大事な原稿レジュメ・手書きのボロ紙の束が発掘できなかったのです。

 その瞬間、パソコン壊してデータがぶっ飛ぶよりも、もっと、アセアセッに焦ったね。「ダメだ、こりゃ。もう、本、書けない。」

 味噌樽の並ぶ仕事部屋の大捜索を朝っぱらから開始。

 ご用済みの紙類が、ごみ袋に満杯。手書きボロ紙の束が出てこない代わりに、すざまじい回数のクシャミと鼻水が出てきました。

 結局、別の所から、ちゃんと出てきましたよ。

 無くしちゃいけない、忘れちゃいけないと思って、ちゃんと、それだけを大事に片づけていたことを…・。

 忘れていた。

 忘れないようにと、置いておいた場所を…。

 忘れていた。

 だらしない人間は、へんに片付けないほうが、身のためのようです。

 ったくもう、でらしねーなあ…根なし草。