自然発酵種で酵母スコーン

 お天気の良い日曜日なので、大サービスで本日第二回目の御開帳でございます。

 常温放ったらかし、捏ねなし!のスーパーウルトラ級ラクチンなパンづくり。

 「君の名は…?」

 「自然発酵種の酵母スコーンでございます。」

1・中種100g、牛乳100ccをフードプロセッサーに入れて、10秒ほどガーッして、とろりとした濃度の液種にします。

2・ボウルの中に、薄力粉100g、強力粉100g、塩小さじ1弱、砂糖大匙1、粉乳大匙1を入れて、全体をちゃちゃちゃっと混ぜ合わせます。

3.サイコロに切った無塩バター50gを2の粉の中に入れて、手のひらを擦り合わせるようにしてサブレします。
 このとき、バターの粒が、まだポツポツと残っているくらいいい加減に、テキトーな感じでやめておきます。(丁寧にサブレしては、あきまへん)。

4・3のサブレ粉の中に1の液種を注ぎ入れます。

5・粉切れする程度のまとめ方で、全体をひとまとめにします。(丁寧に捏ねては、あきまへん)。

6・以上、1〜5までのステージまでの総計時間は5分ほどです。で、写真のような物体が出来上がります。これが酵母スコーンの生地です。
 いつも、みんなが捏ねているパン生地よりも硬めで、もそもそとして切れやすく、ほとんどグルテンが出ていない状態の生地です。(写真で分かりますでしょうか?)ええでっか、グルテンを出しては、あきまへんのやで。

7・6のボウルにポリ袋をかぶせ、あとは寝るまで(=8時間ほど)、常温(=室温)でほったらかしておきます。あとは、出かけるなり、ご飯作るなり、風呂入るなり、酒飲むなり、好き勝手にしてください。

8・飲みすぎて酔っ払って寝てしまわないうちに(就寝前)、打ち粉をした台に7の生地を取り出して麺棒でのし、厚さ1cm幅6,7cmほどに型抜きします。もしくはナイフで四角や三角に切ってもOKです。

9・8の生地を天板に並べて保湿用のポリ袋をかぶせ、常温に置いて寝てください。お休みなさーい!(二日酔いで寝坊しないでね!)

10・(7、8時間後)朝、目覚めたら、170〜180度のオーブンで12分ほど焼きます。熱々を朝ごはんにどーぞ!いただきまーす!

 今くらいの季節なら、まだ、常温ほったらかしの総計15〜16時間オーバーナイト発酵が、ぎりぎりセーフでOKですね。発酵力が強く、しかも安定した自然発酵種だから可能な酵母のスコーンづくりです。

 これ、簡単すぎて、教室のアイテムにできないのよね…。授業にならないわ。

 森のパン屋さんの魔女お得意のラクチンレシピでございます。

 二日酔い、朝寝坊、物忘れなどの悪癖のある方は(えっ、誰?どこのどいつじゃ?はい、そこの人っ!)、就寝前に成形した生地を冷蔵庫の中に入れておいてください。
 そうすれば、二日酔いで食欲不振だろうが、寝坊して、あわてて仕事に飛び出して夜に帰宅しようが、あとはいつでもゆっくりと、お好きな時間に焼き上げてよろしゅうございますわよん。ったくもー…。

 勝手にしなはれ!

つぼみの季節

 チンゲンサイの雌花です。黄色い小花が開きかかっているのが見えますか?(写真;右の方)

 可愛いねえ。昨日の教室、群馬からの生徒のお土産です。感謝。

 野菜の花、好きなんです。地味で小さいけれど、よく見ると精巧にできていてキレイです。
 ホウレンソウの根っこだけを水にさしておくと、葉が徒長して中心部に細かい粟粒のような白い花をつけます。
 小麦の花は細長い鐘のような形です。リーンリーンと小さな鐘の音が聴こえてきそうなくらい、キレイな形です。

 まあ、しかし、華やかな花には、てーんで、ご縁が薄いなあ…。

 大入り満員の教室も済んだので、森のパン屋さん再開。魔法使いのババアに戻る。本日は、ヴィノワーズリーのクロワッサン生地を仕込みました。

 以前、静ちゃんが「開いた本みたいな形のパン、あれはどうやって作るの?」と問うていました。
 どのようなものを言っているのか不明だったのですが、「たぶん、折り込み生地を断ち切りの成形で焼成したものだと思うよ」と返答しました。

 どうやら、私の想像は当たっていたようです。

 このブログと同じtea cupなんですけど、Cindy’s TALKという、最高に面白いブログがあるの。(うちの生徒、必見のこと!)

 「焼き菓子とパンのカフェ巡り」のブログなんだけど、文章も写真も、とても豊かで美しいのです。
 もー、わたしゃあね、Cindyちゃんにぞっこんペロペロの大ファンよ。(あ、ちなみに、Cindyは、ぬいぐるみのクマちゃんです。しかし、書いているのは人間の男性ですがね)。

 かつて、焼き菓子と酵母パンを仕事にして、ついでにカフェもやっていた私としては、「ああ、まるで私のためにあるブログ!」…と、思いきや、超すっげーアクセス。私ひとりのためじゃなかった。膨大な数の人々が愛しちゃっているみたいだよ。

 で、話の前振りが長くなったけど、このブログの写真で見つけたの!本を開いたような形のパンを!

 わおー、静が言っていたパンは、絶対にこれだぞー!

 クロワッサン生地を四角く断ち切り、中央にビスキュー生地(クレームダマンドなど)をトッピングして焼成したもの。開いた本と、そっくりな形に焼き上がる。

 よっしゃ!森のパン屋の魔法使いのババアは、今回はこれを作るぞ〜と決めた。

 本のページをキレイに作るためには、捏ねた生地を一日冷蔵庫で寝かせてから、翌日にバターを折り込みます。
 Cindyちゃんが、大好きな焼き菓子、ヴィノワーズリー、甘い菓子パンなどは、ぜ〜んぶ、作るの大好きな得意アイテムなんだー。
 ということで。掃除機にまたがって、森の中にぶっ飛んでいき、「本を開いた形のパン」を作ってまいりやんす〜。