(無題)

午前中いっぱい、朝の4時から台所仕事。(その前に、手直し原稿をアスペクトにメール送付したよ!ほっとしました!)。

 ウスターソースが、ほぼ煮詰まってきました。(まだ昼の1時だというのに、すでに一日分も働いてしまった)。
 ソースの仕上げは急がないでくださいね。私、明日、雑誌の撮影だから、今日のうちに仕上げてしまおうとして焦っているだけですから。なるべくダラダラと作ってくださいね。

 明日の撮影は「ブールマニエ」ホワイトソースの素のルーです。これはバターと小麦粉を気長に炒った保存調味料。あとは、ホワイトソースが必要なときに、牛乳を鍋に入れて、ブールマニエをぶち込んで煮るだけで簡単にホワイトソースができちゃうというシロモノです。メチャ簡単にできます。

 ルーとは油脂と粉を炒めたものという意味です。ブールマニエ以外に、私はもう一つ作り置きルーがあります。これは、かなり時間と手がかかるルーです。

 名づけて「ペトペト茶色炒め玉ねぎルー」です。薄切り玉ねぎを休み休み弱火で何時間か茶色くなるまで炒めて、最後に小麦粉を大匙2,3杯(入れすぎちゃダメよ、玉ねぎがまとまる程度の量です)入れて、さらに炒めた茶色いルーです。

 この玉ねぎルーがあると、オニオングラタンスープもシチューもカレーもミートソースも洋風煮込み料理も、あっという間にできちゃうんですよ。

 一番手間と注意と時間が必要な部分だけ済ませちゃっているも同じことですから。

 で、なんでウスターソースと玉ねぎルーが並んでいるのかと申しますとですね。

 粉砕して裏ごしたソースを好みの濃さまで煮詰めるのにも数時間かかり(焦がさないように弱火ですから)、ここの部分はつきっきりで、時々かき混ぜながらに詰めなきゃいけないんです。
 で、どの道、台所に立ちっぱなしなら、一緒に玉ねぎペトペト茶色炒めもやってしまう方が一挙両得ってなわけでして…。

 ですから、ソースの仕上げのに詰めと、玉ねぎルーをいつも同時に作るんです。

 出来上がった玉ねぎルーは、小分けにして冷凍保存しておきます。これがあると、ホンマに、嘘じゃなくラクですからね。鬼に金棒ですよ。

 アスペクトの原稿も本日で一段落ついたし。もう、次の本の企画を考えています。来年は今までと違う本づくりに挑戦したいです。一つは発酵食のムック、もう一つは宙に浮かせたままのフィクションの書き直し(仮)「一粒の麦」、あとのもう一つは(仮)「酔いどれライブクッキング・のん兵衛づくし」という食エッセイです。

 来年は三冊出せたらいいなあ。もう、構想はほとんど出来上がっている。あとは書くだけです。年末年始の休みはフィクション書きまくりです。

 教室、撮影などの仕事は今週一杯で御用納め。23日からフィクション書きのために他の仕事は入れません。(体験出席や通販キットをお断りしてしまった方たち、ごめんなさい。一番やりたい自分自身の仕事は本書きだけなんです。集中できる期間が必要なもので、年末年始はお休みをいただきます。しばし、お許しください。ごめんなさい)

ウスターソースはまだ鍋の中

 早朝、南の空に何となく怪しげな雲。細長く一直線に。ジェット雲ならいいけれど、まさか地震雲なんてわけないでしょうねえ。後から雲の本を調べなくちゃ。

 それも、もう今は消えかかっています。まあ、大丈夫だあ〜。

 昨日、丸一日、火をつけたり消したりしながらダーラダラと柔らかく煮た材料をペーストに粉砕して、本日より煮詰めに入るウスターソースです。味付けを調えるのは最後でいいです。

 ウスターソースづくり。料理本には書けない本音がございます。実はこれ、年末前の冷蔵庫内の残り物の整理も兼ねているのです。

 残っているキムチ漬けの漬け汁(発酵しすぎて酸っぱくなっている)、ラッキョウ漬けの甘酢(食べ残しのラッキョウが3粒残っている)、使いきれなかった果物のジャムが何ビンかもてあまされているし(今さらそのまま食べる気にはならんやつじゃ)、うわあああ〜、やはり使い残していたぜ!手づくり調味料のチリソースだのニンニクペーストだのが、奥の方からウジャウジャと出てくるわ出てくるわ…。わおっ、野菜のピクルスもまだ残っていた!ヤベー、夏のキュウリじゃん。よく腐らなかったなあ。

 うちの冷蔵庫はゴミ箱か!?

 そういった怪しげなものの全てを鍋に入れて煮込むのです!もう、ほとんど、白雪姫の毒りんごを作っている魔法使いのバアサン状態です。ウヒャヒャヒャヒャというエゲツナイ笑い声すら漏れてしまう。

 お宅にも、ありませんか?そういった「捨てようかな、どーしようかなー?でも、腐っていないし、まだ使えそうだし、もったいないなー、あ〜、どーしようかなあ?」みたいな、もてあまし物が…。

 これをぜーんぶ、ソース用の煮込み鍋に入れちゃうんですよ。有名どころの大企業だって、まあ、似たようなことやってるじゃん。でも、私の場合は売り物の商品にするわけじゃないので平気です。キムチ漬けで残った漬物汁なんて、ほんと、最高のダシになりますねえ。発酵食品や漬物、ピクルス類、切り込みなどの海産物塩漬け類、ジャムやマーマレードのプレザーブ類、つまり腐敗しない保存食系のものなら、なんでも旨味出しになります。
 もともとは手間暇かけて作った我が家の保存食品や漬物です。残り汁とはいえども、最後の1滴すら捨てずに使い切るためのウスターソースづくりなのです。

 さすがに、料理本のレシピには書けないねえ。「材料;冷蔵庫の残り物」なんて。