連休明けの秋晴れ

  秋空が広がっています。涼しくて、ホ〜っ。

 カネタタキという名前の虫がいることを49歳にして初めて知りました。夕べ、一晩中、部屋の中で、チチチチチ…・という金属的かつデジタル系の生き物の鳴き声が聞こえていました。てっきり、ヤモリちゃんの鳴き声かと思っていたのですが、カネタタキという虫らしい。この季節になると、毎年聞く鳴き声なので、ずーっとヤモリだと思い込んでいました。(どーいうわけか、私は両生類が好きで、そのせいかどうかはわからないんだけれど、ヤモリは来るは、ガマガエルは来るは…・)。

 涼しくなりそうなので、これからはまた発酵食仕込みの数々を再開できます。嬉しいなあ。新米の季節ですしね。ホンマに、うれしいなあー。

 お米の美味しい稲作地帯は、水源が豊富なので、水源に付随して魚の食文化にも恵まれています。お米で魚を発酵させる保存食もいろいろあります。米と、豆、魚って切れないご縁なのよねえ。
 今、同時に小麦食文化圏のパンや料理のことと、晶文社のほうの発酵食のことを両方書いているわけですが。発酵食の方は稲作地帯の米食文化圏を念頭に置いているわけです。これは中国大陸から東南アジア、最北端は日本のあたりですね。日本の食文化のほとんどは、大陸からの伝播です。
 否が応でも、小麦地帯と稲作地帯を見比べてしまうのです。自然環境が厳しい小麦食文化圏に比べると、温暖で肥沃な稲作地帯の米食文化の何て豊かで健康的なこと!米あり、豆あり、魚あり、野菜あり。感謝すべきですよねえ…。

 本当に願ってもない、二つの主流食文化を比較思考しながら書き進めることのできる幸せ、満足、悲願達成(は、まだしていないけどさあー)。
 書いていることは、ささやかで質素な伝統食ですが、頭の中には壮大な世界地図が広がっています。ユーラシア大陸、中央アジア放浪の旅のあとは、南周りで瑞穂の国の日本に向かっています。