ごぼうの醤油漬けにもマメ

 「豆づくしー日本のお豆さんー」料理本の原稿を起こしている最中なので、かなりしつこく豆まめマメが続いております。もう、目にも耳にも手にもマメができてしまいそうでしょう。日本のお豆さん、大豆や小豆の効用は広く認知されるものとなりました。納豆、豆乳、ニガリで固める豆腐、黒大豆…。でも、市販品を買うよりも、自分で手作りするほうが、その魅力と効用をもっと深く広く自力で隣地することができます。せったくの「大衆認知」。一過性のブームで終わってもらいたくはないものですね。テレビが消費だけを煽るのはほめられた話ではない。消費よりも国内自給、そして、個人が何かを作り出すことをすすめりゃあいいのにねえ…。

 さて、ブツクソ文句はこのへんでやめておき、本日はごぼうの漬物。写真はごぼうと言っても山ごぼうで、モリアザミの根です。三杯酢をアチチチに熱したものを軽く塩漬けにした生の山ごぼうに注ぎいれて、漬け込むものです。かりこりとした歯ごたえと、ごぼうの良い香りがして、私はごぼうの漬物が大好き。作り置きを切らせることはあまりありません。

 で、ですね〜。この仕込んだものが人肌に冷めたあたりに…。例の味噌糀、つまり蒸し大豆にマメ味噌菌を種付けして豆糀にしたものを加えるのですよ。すると、1ヶ月くらいすると着け漬け床が味噌っぽい味になり、醤油味噌漬けのような状態になる。写真のものは、まだ1ヶ月たっていないので、食べごろはもう少し先。写真右側は仕込んで2日目の豆糀。カビがそろそろ増えてきたものです。これも完成はあと2,3日先です。全部がカビで覆われて緑色になるまで、です。
 この豆糀が、漬物作りになかなか役に立てくれるのですよー。(その上、豆味噌仕込みにも使えて、味噌玉の中にカビを数日で生やしてくれるし。)特に、味噌糀の醸しだす味噌風味とごぼうの組み合わせは最高です。
 豆糀は今が一番作りやすいとき。時期的には2月、3月が最適だと思います。出来上がったら、少し取り残しておくと、次の豆糀作りの元種、つまり種の菌にもなります。ね、うちのパン作りと同じでしょ。