豆味噌糀を塩漬けにする

 豆パンに続いて第二弾のブログ。えげつなくカビがはびこった味噌玉を塩水に漬け込みました。重石をして1年寝かせると豆味噌の完成。

 例えば(生)大豆を1k仕込んだら、塩水も同じ重量の1kを用意します。その塩水の内わけは3が塩で7が水。つまり、300gの塩と700ccが水。だいたい、このくらいが塩水の目安です。(好みで多少の変化があってもいいと思います。)
 豆味噌糀の玉を容器に詰め込んで塩水を注ぎいれて、大さじ2〜3の塩(これは分量外)を表面にふりかけておきます。これは表面の雑菌の繁殖を抑制するための清め塩。
 中蓋をかぶせて重石をのせます。埃よけの上蓋をかぶせて、日の当たらない場所において置きます。

 一般家庭で難しいのは豆味噌糀を作る過程でしょうね。市販糀を使う味噌作りなら簡単なのですが、豆そのものを自分で豆糀にするのはある程度の知識と技術が必要になります。保温、保湿(30度、90%)の設備も用意しなければいけないですし。私はパン用のホイロを大活躍させて糀作りの室(むろ)代わりにしています。これは長年使って熱源の電気部分が壊れたもので、ビニールハウス状の外側だけを活用しています。熱源はアロマ用のキャンドル。2個灯すと30度〜くらいになります。その上に湯を張った鍋を置いて湿度を確保しています。アロマキャンドルは1度灯すと4時間ほど燃焼しているので、4時間は放っておけます。(電気のタイマーは1時間ごとでした。)ホイロが壊れてから(ローソクになってから)パン生地の発酵も糀作りも、とてもラクになりました。

黒豆パン

 ここのところ、豆づくし。蒸した黒豆を入れたパンペイザンです。種継ぎしていないデロ〜ッとした元種を使い、しかも長時間のオーバーナイトで発酵させたせいで、窯伸びやや悪し。残念ながらプレスするほどの伸びが期待できなかったので、蓋無しで焼き上げました。でも、豆のイメージは期待通り。
 豆(大豆)パンのポイントは大豆を浸水させすぎないこと。お餅に入れる場合や豆味噌や醤油を作るときと同じ要領の下処理です。この短時間浸水の蒸し豆は、薄切りたまねぎと共に衣付けしてかき揚げにしても噛み応えと甘味があり、とても美味しいのです。お試しあれ。今夜の夕食にいかがですか?ぬるま湯での浸水40分、蒸し器で蒸して40分〜1時間くらい。すぐに作れますよ。今度の教室で作りましょうね。
 普通、大豆の料理は1〜2日間ほど浸水して長い時間煮てから…とお思いでしょうが、ふやかさないで料理するのも味が濃くて美味しいのですよ。作りたいものによって下調理をしわけるのが大事なんですねえ。

 北海道から、追加ですぐに大豆が送られてくることになりました。教室でも大豆ものをもう少し続けられそうです。豆パンを別の配合でもう一度やりましょう。(本音→先週は大豆が残り少なくなっていて心細かった)。

 次の大豆が届くと思ったら、急に気がでかくなって、また豆味噌の仕込みをドカドカやっちゃった〜。今回の味噌玉の種付けの菌の増量剤はライ麦粉を使ってみました。普通は煎った大麦を粉に挽いて(はったい粉とか、こうせんとかいう名前で市販されている場合もあるんだけど)、それを増量剤にするんだけど、手に入りにくいですからね。代用品を考え出さなければと思って。種菌そのものは耳かき1杯程度の量なので、それを均等に味噌球に塗布するのには何某かの増量剤が不可欠なんです。大豆が届いたら、教室でも実際にやってみせなければいけないなあ…。

 豆粒で仕込んだほうの豆糀も本日はフワフワと立派なカビに育成して、しんちゃんからいただいた「味噌糀」にずいぶん近づいてきました。