炭焼きピザ

 炭火料理が美味しく感じられる季節です。旬のトマトでピザソースを作り、炭火焼きピザを手軽に作ります。丸い焼き網1枚、四角い焼き網2枚、レンガを4個、炭適量。道具は全て百円ショップでも揃います。丸い焼き網(二重構造になっている餅焼き用のもの)には起こした炭をのせ、レンガと四角い焼き網を写真のように組み合わせます。真ん中を炭火にして、上の網には肉や野菜、下にはピザ生地(つまりピザは上火焼き上体になる)。後半戦で上下を入れ替えると火通りも均一になります。一人二人の少人数用なら、わざわざ外の石窯を使うのも面倒なので…。こんなふうに手軽に炭焼きピザを楽しんでいます。これ、普通のガス台の横で(水道のシンクの横で)やっているんですよ。炭焼きの味をしめたらガスで焼く気になれないんですもの。

 ピザ生地はパン種少なめにして1時間半から2時間ほどの短時間発酵。無発酵生地と発酵生地(パン生地)の中間くらいです。ピザ生地はこのくらいの若い発酵のほうが美味しいのです。今週の教室では一次発酵だけでパンを焼くとどうなるか勉強しましたね。ピザ生地は一次発酵より、もっと短い半発酵です。これも手軽な一因でしょう。
 平パンのたぐいはどれも大昔からある原始的なパンです。フワフワにするよりも、もっちりさせたほうが素朴な味に似合うのです。作るパンの性質により、発酵状態も変幻自在にあやつります。これは手抜きではなく、美味しく楽しく気楽に自由にパン作りの幅を広げる秘訣なんですよ。

 このピザは無発酵生地にパン種が入っている程度の感覚で仕込みます。それでも、この季節、1時間半とか2時間ほど放っておくだけで結構発酵は進みます。暑い季節ならではのとっておきの美味しさです。これ、次回の教室のアイテムです。